“被写体は何でも良かった。ただ「写真」を撮りたいと思った” 中戸川史明
「コピーライターにお願いして、“わたしたちは世界にいつも遅れている” というタイトルをつけました。昔の写真屋さんが使っているような大判カメラに黒い布をかぶせて撮っているので、何となく画角を決めて、ピントを合わせて、あとは目をつぶって運を天に任せるような撮影をしています。自分が何かを意図的に撮るというよりは、自分の意志を超えたところで、カメラが世界を写しているというような感覚です。風景でも、人でも、モノでも、何でもいい。まっさらな気持ちで写真を撮るということをしたい。そんなことを考えました」