”Format ⇄ Non Format” Report

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Vol.7

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日本デザインセンター画像制作部

”Format ⇄ Non Format” Report

〈 後編:藤本弥生、金子莉枝、岩﨑慧 〉

“揺れ動く人の気持ちに興味がある” 藤本弥生

「水に関する風景“nowhere”、水中のセルフポートレート“insight”、女性のヌード“here”と、3つの作品を出展しました。水に着目したのは、とめどなく流れる水に、揺れ動く人の気持ちを重ねたことから。海や山、お風呂などでも撮影しています。“insight”はその発展系で、ガラスのプールで泳ぐ自分をセルフタイマーで撮ったもの。水を通して生まれたシルエットの面白い作品を選びました。人の心は肉体に通じていると考えたことから裸を撮りたくなり、“here”が生まれました。撮影した女性は全員初対面ですが、実際に撮っているとき彼女たちの心の状態がわかるように感じました」

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Nowhere
Insight
Here

“好きな分野はファッション。意味を問わない写真がいい” 金子莉枝

「NDC STUDIOにスタジオマンとして勤めていて、普段は三越伊勢丹や無印良品の撮影をお手伝いさせていただくことが多いです。個人的に撮っていきたいのはファッションの分野なので、今回の作品展では自分のやりたいことが明確に伝わるような作品を選びました。ファッションの写真というのは、直感的にかわいい、かっこいい、きれい、ドラマティックなどと思ってもらえればもうそれで良いという潔さがある。自分がイメージした世界を作り込んで、演出して、撮っていくことが好きです」

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Coloring
Walk

“本来の機能を無視されているカラーコーンの哀愁感がたまらない” 岩﨑慧

「カラーコーンを撮り始めて9年目です。カラーコーンの面白さは哀愁感。本来は注意喚起のために置かれているはずなのに、誰かに移動されたり、蹴られたり、まったくその役割を果たしていないものがよくある。その、存在が無視されている感じに惹かれてシャッターを押しています。一番印象的だったのは松島の海の中にある杭に突き刺さっていたカラーコーン。場所のインパクト、書かれている内容が面白いなど、カラーコーンの中にもシリーズ作品があるんですよ。いまとなってはあの角を曲がったらカラーコーンがあるというのがわかるまでになりました」

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カラーコーン
支線ガード