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動画と静止画を行き来する、新しい制作スタイルをつくろう

FOCUS

Vol.1

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日本デザインセンター 画像制作部 CGグループ

動画と静止画を行き来する、新しい制作スタイルをつくろう

〈 後編:動画にも息づく静止画クオリティ 〉

フルCG動画という試み

2016年3月、CGの街にCGのクルマを走らせる動画を制作しました。この動画を制作した理由は、道、建物、街灯など街を作ってクルマを走らせれば、それらのパーツを実際の仕事に応用できるのではないかということ。さらには動画制作を通して得た知見を次の仕事に活かすためです。

実際にさまざまな気付きがあり、例えば建物ひとつをとっても、映像であればどこまでの作り込みが必要なのか、どこからがtoo muchなのか、その感覚を共有することができました。自主制作であることやディレクターが近くにいたこと、パソコンやソフトなど最新のものを使える作業環境もあり、制作時間は思ったよりもかからないこともわかりました。

動画にも息づく静止画クオリティ

動画が日常生活にあふれるようになっている中で、静止画の制作も新たなステップに進んでいます。例えば動画のワンシーンをブラッシュアップして静止画に応用するとか、あるいは高解像度の静止画を動かすことで質の高い動画へ発展させられないかとか。この動画は2分ですが、例えば5秒程度の短い動画も今後の仕事に取り込んでいけるのではないかとの構想もあります。動画と静止画では目的も必要なスキルも違いますし、成果物のサイズも違うので簡単なことではないですがトライする価値はあるはずです。

品質、効率を両立するクリエイティブ集団へ

画像制作部として目指すのは、日本デザインセンターならではの付加価値を提供することです。具体的には日本人の美意識である「繊細、緻密、丁寧、簡潔」をCGにも踏襲すること。精査を重ね、丹念に作り込む姿勢は貴重な資源になるでしょう。

一方で、質の高いものをなるべく短い制作時間で完成させることにも注力が必要です。ひとりひとりの多機能化も一層意識します。会社によっては担当を割り振り、完全分業で制作にあたるところもありますが、日本デザインセンターの画像制作部はそれぞれが全行程を手掛けるのが基本スタイル。全フローを理解し身につけていくことでこそ、CGデザイナーとしてのスキルは高まると考えています。

それぞれやりたいこともあります。プロダクトはもとより、人物や生物、キャラクター、料理、煙などのエフェクトを極めたいというスタッフもいます。そもそもCGに興味がある人間が集まっているので、これからも学びつづけ、挑戦しつづけるクリエイティブ集団でありたいと思っています。