2016.06.01
なぜフィルムなのか?
いまはカメラといえばデジタルが当たり前。
そんな中であえてフィルムで撮る人が
プロにもアマチュアにもたくさんいます。
デジタルは撮ったそばからモニターでチェックできますし
パソコンに取り込めば気軽に修正もできます。
対してフィルムはどんな写真が撮れているのか、その場ではわかりません。
現像してネガを焼き、ネガをプリントして、やっと画像が現れます。
時間も手間もかかるフィルム。
さて、その魅力はどこにあるのでしょう。
ひとつは前述の通り、現像するまで完成像が見えないことです。
「見えない」ことに期待やときめきなど価値を見いだす。
これがフィルムの醍醐味です。
もうひとつは、一枚一枚の写真に
命を吹き込んでいく手応えを感じられること。
写真のためにかけた時間や手間は見えなくても
必ず写真に反映されていきます。
そもそも人間の目に見えている世界はごくわずか。
昆虫のように紫外線に色を感じたり
夜行性動物のように赤外線を感じたりすることもできません。
見えない世界があるということを意識し
見えないことの面白さや豊かさをイメージすること。感じること。
フィルムを使っている人たちは
そんな感覚を大切にしているのかもしれません。