いい写真を、永遠に追い続けたい

FOCUS

Vol.2

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日本デザインセンター 画像制作部 フォトグラファー 岡庭璃子

いい写真を、永遠に追い続けたい

〈 後編:人の気持ちを写真で動かす 〉

いま、見上げるだけの先輩に並びたい、超えたい

日本デザインセンターの画像制作部のフォトグラファーは、クルマの撮影がメイン。ひとつのチームで約1ヵ月の生活をともにして、ロケやスタジオ撮影に臨むことが珍しくありません。「シャッターを切るフォトグラファーは、1枚の写真に対して全責任を負っています。だから、アシスタントとして入る時は絵に関することは何も言わない」。
しかし出張生活をともにしている中で、食事をしたり飲みに行ったりする機会も多く、その際にはあのときこうしたのは何故か、自分はこう思ったなど意見を伝えることも多くあり、貴重な時間なのだそうです。

「先輩は優しいです。迷っていることや悩んでいることもちゃんと聞いてくれます。いまはただ見上げるだけの存在ですが、はやく切磋琢磨できるレベルに行きたいし、いつかは追い越したいとも思う」。

たくさん撮ることは、心を動かす写真につながる

フォトグラファーの名刺を持ってはや1年。やはり写真が好き、撮ることが好き、好きという気持ちは深まるばかりと力強く語ります。その都度緊張感があるけれど、どんな仕事も新鮮でフォトグラファーの楽しさはやればやるほど増えていく一方だと感じているそう。
「常に自分に課題を課し、それに挑戦していけるのが魅力ですね」。最近は、ほっとする場所や気持ちのよい場所には椅子があるなと感じたことをきっかけに、椅子を題材にした作品作りをしています。作品作りということもありますが、仕事の写真にも影響してくると思っているそうです。

「それからやはり目指すのは、人の気持ちを動かす写真を撮ること。例えばどこかに絶望している人がいたとしても、その気持ちを少しでも動かせるような写真が撮りたい。どんなジャンルの写真であれ、1枚でも多く撮っていたら、その中の1枚くらいはそういうものが撮れるのではないかと思う。だから仕事であれプライベートの作品であれ、たくさん写真を撮りたいです」。

Chair Series Chair Series "Chair #1"

私生活も写真一色、永遠に追い続けるもの

私生活もひたすら写真を観たり、撮ったり、編集したりして過ごしています。ドライブがてら写真を撮りにいく休日も多々。中でも長野県の諏訪はお気に入りの場所で、リフレッシュを兼ねつつ写真を撮っています。お決まりのコースは鷲ヶ峰。40分ほどの登山で、八ヶ岳、北・中央・南の各アルプス、浅間山、美ヶ原を見渡す360度の大パノラマに加え、晴れた日には富士山までが望める絶景ポイントです。

また、作品の大半はフィルムで撮影しているそう。仕事の写真はいまは9割がデジタルですが、圧倒的にフィルムの写りが好き。言葉にはできませんがデジタルで再現しきれないものがあると言います。
「1秒でも長く写真に関わりたいし、1冊でも多く写真集を見たい。とにかくいい写真を撮りた い。写真は知れば知るほど奥が深く、毎日が発見の連続だし、日々自分をアップデートしなくてはいけない。だからこそ永遠に追い続けてられるのだと思います。」

2014年1月 冬の霧ヶ峰 2014年1月 冬の霧ヶ峰